切り花用栄養繁殖系花き苗の生産，流通，利用の現状と技術課題（5）－挿し芽苗生産の地域別生産システムの戦略的相違と今後の展望－

摘要

栄養系花苗の世界的な需給に対応してより価格が安く品質のよい苗を大量に生産供給するには常に問題を孝み苗生産企業にとってもその解決に苦労している．開発途上国での苗生産は安いコストで生産できるものの輸送中の鮮度保持，母株の品質管理，空輸のフレートなどの問題が残る．集約な施設生産を抱える先進国内で付加価値の高い苗の生産も依然として続けられている．このような苗需要の多様化は，挿し芽苗だけでなく後述する組織培養苗も含め苗生産モデルが多様しているのが現実である．ここでは開発途上国，先進国および両者の分業生産の実態と今後の半自動化苗生産モデルについて述べ参考に供したい．