組織培養による大量増殖の初期研究〔4-1〕 一連続節培養および in vitroシュートからの不定芽形成による 多年草のクローン増殖（アスター，ダリァ、マーキー，ベロニカ， ウィンターコスモス，西洋ノコギリソゥ，白花ストケシァ）一

摘要

前報告（86巻9号）では，多年草と花木の連続節 培養による増殖について述べた.本報告では節培養 による多年草（一部球根）の増殖の続きと茎葉や根 からの不定芽生産によるクローン増殖について記 述する.節培養では，腋芽含む茎の水平分割，茎縦 断による2分割および伸長腋芽（側枝）の分離(in viro培養の株分け）による定芽の増殖法があるが， 単子葉における節部からの直接不定芽形成と培養 シュートからの葉，茎や根からの直接不定芽成がさ らに効率がよい増殖法と考えられる.特に，カルス をなるベく経ない不定芽形成は変異が少なく，実用的である.これらの実験は1995年頃から2007年頃 までに断続的に行った.