ヤマセに耐える早生、低アミロース米品種「ゆきのはな」

摘要

青森県の下北地域はヤマセ（太平洋側から吹く冷たく湿った東よりの風）の影響を受けやすく他地域に比べて夏季の気温が低く日照時間も少ない。 これまで，この地域では耐冷性の強い極早生、早生の水稲品種が奨励されてきたが，食味が十分とは言えず，作付けは伸び悩hでいた。 このような状況の中で，青森県農林総合研究センター藤坂稲作研究部（水稲育種指定試験）では，この地域へ，登熱時の気温が低くても飯米の粘り、硬さが優れ，食味が良好な低アミロース米品種の導入を図るため，品種育成を進めてきた。 その結果，2004年に早生で，耐冷性が優れ，良食味の低アミロース米品種「ゆきのはな」が新品種として採用された。現在，うるち米との混米や冷凍加工用として利用され，下北地域を中心に作付けが拡大している。 ここにその概要を紹介する。