平地部集落の作業所等の改変からみた農家宅地の連関変化ー千葉県新島地区の事例研究ー

摘要

戦後、都市圏周辺部に位置する平地部の水田作集落は圃場整備をはじめ農村農業基盤が整備され、農業構造の変化,生活の都市化,兼業化がすすhでいる。 これらに対応し各家の宅地においても車庫,農機具庫,はなれの新築や母屋,作業所の建替がすすむなど、農村集落の空間,生活,生業は相互に影響しなから変貌してきた。集落空間の計画制度として集落地域整備法の集落地区計画制度等による建築,土地利用の規制,誘導があるが、既存宅地の空間更新や分家,新住民の新規宅地整備など空間の整序をはじめとする集落空間の計画を検討する上でほ、集落空間かどのようにあるべきかという空間の構造的課題に立ち返らざるをえない。 空間更新や集落拡大にあっては原型保存もさることなから、これら空間とそれを取り巻く要素の変遷を通して見出される空間構造や要素の連関注ユ）、集落の特質を継承的に活かしていくことが重要な視座の一つである。 これら空間の構造的把握の一視点に、空間の要素がそれを取り巻く種々の要素とどのように関係しているのかという要素相互の連関構造を解明することが求められる。