繋ぎ飼いされた乳牛における屋外の運動場に出る頻度と行動および蹄の健康性との開運

摘要

乳牛における蹄披行は，治療に伴う飼養経済上の損失を農場主にもたらすばかりか，牛の健康を損なうことで，家畜福祉的な問題をもはらhでいる。 午をはじめとする有蹄類の動物は，元来，広い草原を動き回ることで自然に蹄を磨耗させ，その状態を良好に保ってきたと考えられている。 しかし現代のような舎飼いを中心とした集約的な飼養管理方式の下では，蹄の成長に見合った適切な運動量が確保できず，蹄が過剰成長し，それによって牛の肢勢が乱れ，そのことが蹄披行発生の一因になっている。 そこで，今月号では，冬季に屋外の運動場に出すことが蹄の構造に与える影響について実験的に調べた標記の論文を紹介する。