乳牛の単子と双子妊娠における早期胎子死の時期

摘要

乳牛の遺伝的改良と，栄養や管理法の改善により乳量は増えてきたが，受胎率は改善されず，特に分娩後の繁殖異常の多発と発情発見の困難がある。 また，いったh妊娠すると，妊娠途中の胎子の損失が問題となり，特に妊娠30～60日の後期胚から早期胎子期の損失は重大である。 胚とは受胎から分化、着床（約42日）までを指し，それ以後は胎子と呼ばれる。 直腸検査による妊娠診断は，一般に胎子期の直前，授精後の30～40日に行われる。 早期胎子死には複数の要因があり，通常，妊娠診断ごとの胎子死は12％を超える。 近年，妊娠診断後の胎子損失に対する管理側と牛側の要因が検討され，多くの胎子損失は妊娠38～90日の間に起こり，また単子に比べ双子妊娠でリスクが高まるとされる。 今回，妊娠早期において早期胎子死の時期や，単子と双子妊娠の違いを検討した。