新たに加えられた硝酸性窒素基準水質汚濁防止は社会的責任－水質汚濁防止法－

摘要

養鶏場は、排泄物の管理が他の家畜飼養施設に比べて容易であるため、水質汚濁という観点では問題視されることは少ない。 　 しかし、鶏舎から飛散した糞に含まれる窒素は土中へ蓄積したり、降雨時に表面流出し、水質汚濁の原因となることがある。また、鶏卵の洗浄水は適切な処理がなされていなければ高濃度の窒素を含む排水となって流出する。 〗陠栴}となっているのがこうした窒素を含む排水が環境や人の健康に及ぼす影響についてである。 中でも硝酸性窒素については、亜硝酸に変化したときの人体への危険性が指摘されている。 たとえば、閉鎖性水域である霞ケ浦周辺や首都圏の水源地域における水質保全に関心が高まっており、こうした地域においては水質汚濁防止のための適切な家畜糞尿処理が求められている。