DNAマーカ一を利用して4種類の重要形質を備えたリンゴの実生個体を早期に選抜する手法の開発

摘要

リンゴは，新エングラー体系（1964)の分類では，バ ラ科Rosaceae,ナシ亜科Maloideae,リンゴ属Makes に分類され.APG分類体系（APGIII, 2009)では，バ ラ科Rosaceae,シモッケ亜科Spiraeoideae,ナシ亜連 Pyrinae,リンゴ属 Malus に分類されている植物である. 現在，わが国において経済栽培されているセィヨウリン ゴ（単にリンゴとも呼ばれる，x domestica)は，数 種のリンゴ属植物が交雑されてヨーロッパにおいて成立 した栽培品種群である.明治時代に日本に導入された当 初，漢字で記載する場合は在来のリンゴ属植物の名称で ある林檎（りhご，またはらhきh）と区別されて苹果 (りhご）などと記載されたカ气次第に再び林檎（りhご） と記載されるようになっている.また，リンゴの苗木は 接ぎ木繁殖されている力.その際の台木としては，マル バカイドウ（M prunifolia)やミツノ《カイドウ（M sieboldii)のような日本在来のリンゴ属野生種，もしく は'M. 9'M. 26'などの海外から導入されたリン ゴ台木用品種，およびそれらの雑種が用いられている.