花のクロノ ロジ一曰本花卉装飾年代記 -第6回伝説の花卉装飾技師、永島四郎さhに近づく旅⑤

摘要

9月10日は、「花露忌」。永島四郎さhの命日だ。花の仕事、露の九月、愛唱讃美歌「三六八」(努め勤しめ花の上のきらめく露の消えぬ間に)に因hだという(追悼文集「花露記」)。今年は生誕120年。没後52回めの花露忌。四郎さhのお墓は東京都立の霊園、八柱霊園にあるとされている。東京都立だが、人口増加にともない昭和S年、千葉県松戸市に開園した。四郎さhが供花を作つた嘉納治五郎氏のお墓もここにある。四郎さhの墓標には「神は愛なり」ということばが本人の文字で刻まれているという(「花露記」武田)。八柱霊園で尋ねてみたところ、ここには約8万基のお墓があり、探すなら亡くなつた人の名ではなく、お墓の名義人(使用者)が誰かわからないと探しようがない、と教えていただいた。ちなみに永島というお名前で登録されているお墓を検索してもら、つと、ざっと数百件はあるということだつた。残念だが今は、八柱霊園に向かつて手を合わせるほかない。