生物そのものを 見て,調べて,考えるム つ,今実験観察の価値を改めて見直そう

摘要

指導要領の改訂ごとに，生物学の各領域の再配列とその 内容の変更がおこなわれてきた。その都度，現場では新し く出てきた指導要領に対する研修会等が企画され，また 個々の教師もその工夫に研鑽を重ねてきた。ただ，改訂ご との教科名の変更にかかわらず，生物分野における教科の 内容が生物学を基礎としたものであることに変わりはない。昨今，「生命科学」，「環境科学」という名称をよく目に するが，その中心にあるのはヒトも含めた「生き物」その ものであろう。教科書の名前が変わっても，生き物を学ぶ ことに変わりはない。そして，生物そのものを突験'観察 の対象として接する機会が，生物教育の大きな-つの柱で あることの価値も変わらない。