アニマルウェルフェアの現状と展望

摘要

本年4月22日にWAZA (世界動物園水族館協会)が、「野生動物の捕獲方針に関する長年の交渉の末、評議会はJAZA (日本動物園水族館協会)の会員資格の一時停止を満場一致で決定した」とするプレスリリ—スは記憶に新しいことだと思います。その決定に対する産経新聞社とFNN (フジニュ—スネットヮ—ク)の世論調査では、^ . 3%の回答が「納得できない」というものでした。世界は、追い込み漁を「保存目的の繁殖計画、教育上、基礎的な生物学上の必要以外での、野生からの無差別的方法での捕獲」という問題に加え、「捕獲にもける虐待性」という観点から問題視したのです。家庭動物や展示動物だけではなく、たとえ殺すことを前提に飼育される産業動物や実験動物並びに駆除目的で捕獲される野生動物にあつても、「苦しませることは望ましくない」という倫理(アニマルウェルフェア)がグロ —ル^1理となりつつあります。