CPL、2016年はターニングポイントに～需給バランス大きく改善-欧米メーカーで再編相次ぐ／中国の環境規制も顕在化-

摘要

CPL（カプロラクタム）の世界市場が大きく揺れ動いている。2012年から中国での大規 模な新増設が始まり、需給バランスは悪化の一途を辿っていたが、2016年には大手メーカ ーによる能力削減やCPL事業の分社化が相次いだ。さらに、中国政府が環境対策に本腰 を入れ始めたことで中国勢の稼働が低下するなど、これまで蓄積してきた負の要素が同時 多発的に顕在化し、CPLの需給は急速に引き締まった。環境対応も含めた中国勢の稼働 状況や新増設動向など、先行きの不確定要素は残るものの、約4年間続いた泥沼の市場環境からはひとまず脱したとみて良さそうだ。