総合化学大手5社の2016年3月期決算～石化堅調で4社が減収増益－原燃料価格低下で売価下落も交易条件改善し利益面はプラス－

摘要

総合化学大手5社（三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、旭化成、東ソー）の2016年3月期連結業績は、4社が減収増益、三菱ケミカルホールディングスのみ増収増益となった。国内では年間を通じてクラッカーの高稼働が続き、エチレン市況も上昇したが、原燃料価格が低下したことに伴い石化製品の市況が下落し、多くの化学企業で売上高が減少した。一方利益面では、円安や原料安を背景とした交易条件改善で概ね好調だったところが多かった。営業益では三菱ケミカルHD、住友化学·旭イヒ成·東ソーの4社が過去最高値を更新。経常益でも三菱ケミカルHD、住友化学、東ソーが過去最高値を更新した。