変わるABS樹脂市場、電気化学と旭化成ケミが2015年中に再編－特殊品特化を深める国内各社／アジア展開も着々と－

摘要

2014年初頭、ABS樹脂を製造する電気化学工業と旭化成ケミカルズは相次いで、自社設備の縮小と停止をそれぞれ発表した。電気化学は2015年5月までに1万5,000トン減の能力縮小（停止後能力は5万トン）を実施、旭化成ケミは2015年末までに年産6万5,000トン設備を停止する。ABS樹脂の国内市場は、ユーザーの工場の海外移転などで需要が徐々に縮小する一方で、台湾·韓国を中心とする輸入品は増加傾向。電化や旭化成ケミをはじめとする国内メーカー各社は、汎用品を低コストで大量生産する海外メーカーと棲み分け、それぞれの特色を出した高機能品·少量生産へのシフトをさらに強めているほか、海外展開も加速させている。