Ni基合金/低合金鋼溶接境界部のSCCき裂進展とミクロ組織の関係

摘要

敦賀1号機の下側シュラウドサポートに発見されたSCCはNi基合金溶接金属から発生していたが、 調査したき裂の全てが低合金鋼との境界で止まっていた(1)。原子炉運転状態において、き裂が溶接境界で 停止した理由、低合金鋼へ進展する可能性等、異材溶接境界近傍におけるSCCメカニズムの解明は軽水 炉の安全性丒信頼性を確保する上で重要である。本研究では、材質以外は実機と条件が異なるが、切欠付 き試験片のCBB試験でNi基合金にSCCを発生させ、強制的に低合金鋼へ進展させた場合のき裂伝播 経路とミクロ組織の関係を検討した。