光触媒の標準化に向けて

摘要

光触媒は、環境にやさしく、光（一部の効果には光と水）があれば長期にわたってその効果を発揮できるため、防汚、殺菌、抗菌、脱臭、防曇などの目的で、多くの製品が市場に投入され始めている。特に光触媒のもつ「環境」、「安全性」、「省エネ」、「快適性」といった特徴が時代のニーズにマッチしていることから、日本の将来を担う重要な技術の一つとしての認識が定着しつつある。 光触媒の国内市場は、現状では約300億円と言われているが、上記のような理由で今後急激な伸びが予想されており、海外においても、韓国、中国、米国、欧州などで市場が形成されつつある。また、現在国内だけで1000社を超える企業が事業に参入していると言われている。 このような状況下で、今もっとも求められているのは、効果の疑わしい製品が出回ることなどによる光触媒製品の信用低下を防ぎ、使用者への情報提供と信頼される製品の提供に取り組み、これによって健全な市場を形成することにある。