プラスチック光学部品への光学膜コート技術

摘要

2001年の光学膜コートの世界市場は25億ユーロ、その成長率は以来年率10％とされている。 欧州は米国に続いて第2位の光学膜供給基地であり、全体の40％を占めている。 極東地域が第3位である。 こうした市場ニーズの増加と光学関連技術の急速な進歩のために、欧州の光学メーカーは光学膜や光学部品に関わる革新技術の開発を迫られている。 産業の主な牽引役は、情報技術、半導体（リソグラフイー）、医薬品、レーザー応用、ライフサイエンスなどであり、必要とされる技術のレベルは、現在の成膜技術や生産能力をはるかに超えたものである。 これらの難度の高い光学膜関連技術の研究開発を進めている研究所の，一つが、旧東ドイツのイエナ市にあるIOF（The Fraunhofer Institute for Applied Optics and Precision Engineering、フラウンホーファー応用光学·精密工学研究所）である。この地域には、カールツアイス社、ショット社などに代表される光学関連製品メーカーがあり、古くから光学技術のメッカとして知られている。 今回は、このIOFの光学膜コート技術について、プラスチック光学部品用途を中心に紹介する。