超電導の材料データ公開／東工大細野教授·NIMS室町理事

摘要

東京工業大学応用セラミックス研究所の細野秀雄教授らは、超電導の材料開発で失敗した材料を含む約1，000種類の材料データベースを公開した。2010年からの4年間、内閣府の最先端研究開発支援（FIRST）プログラムとして研究してきた物質の大半を収録した。研究者にとって失敗したネガティブデータは研究開発で競争する上で最も重要なノウハウの一つで、大規模データの公開は異例だ。他の超電導研究者にとっては同じ失敗を繰り返さずにすむため、研究効率が飛躍的に向上する。今後、他の研究者も続いて、ネガティブデータを共有する研究分化が根付くか注目される。