住宅用太陽光発電の将来性とガス業界参入の課題とはー太陽光卸売事業者の高島·宮川氏にガス業界への期待を聞く－

摘要

平成20年度補正予算で90億円という大規模な予算枠が組まれた、住宅用太陽光発電設備導入補助事業の申請は、3月締めで2万2,501台が受理された。 3万5,000件を想定した事業費のうち、64.3％程度の消化率に終ったものの、1月13日の募集開始から実質2カ月強の期間、また経済情勢が悪化する中での大規模な個人投資（1件約200万円）ということから、逆に予想以上の結果と見ることもできる。 国は昨年6月の福田ビジョンで同設備の住宅への普及目標を2020年には現在の10倍、2030年40倍として、環境対策の中心的施策の一つに据えた。 既にスタートした平成21年産も同様の補助制度（1件当りkW7万円等）でも201億円（8万4,000台想定）という大規模な予算が組まれている。 また、太陽光発電設備の余剰電力の買取制度を新法の「エネルギー供給構造高度化法」の中に位置付け、電力会社の買取価格を現在の約2倍とすることも打出し、遅くとも平成22年度から、一定期間遡及することも織込む形で開始する見通しだ。