5．喘息とCOPDの合併病態と治療

摘要

気管支喘息とCOPD（chronic obstructive pulmonary disease；慢性閉塞性肺疾患）は，いずれも我が国において罹患者数が500～700万に達すると推計されている．両疾患ともに呼吸機能検査では，一秒率や一秒量が低値を示す閉塞性換気障害を特徴とする．喘息は家族や患者自身にアレルギー歴の見られることが多く，呼吸困難発作が主症状で患者は全年齢層に分布する．一方のCOPDは長期間の喫煙歴を有する高齢者であり，体動時の呼吸困難が主病像である．