Helicobacter関連性胃病変·十二指腸病変

摘要

Helicobacter pylori(以下H.pylori)が胃粘膜に感染すると,多核白血球とリンパ球浸潤を伴う慢性活動性胃炎が惹起される.感染は長い年月持続し,反復する粘膜損傷と再生の結果,萎縮性胃炎が進展し,胃癌やMALTリンパ腫の発生母地となる.胃底腺萎縮で胃酸分泌が低下し,胃内嫌気性菌の増殖を招いて,胃癌発生のリスクを高めている.