コレステロール低下作用とプロパイオテイクス

摘要

プロパイオテイクスのコレステロール低下作用は古くから知られ,動物やヒトで多くの実験が行われてきたが,その効果の有無はさまざまであった.現在では菌株によって効果に差があるものの,プロパイオテイクスの摂取によりコレステロールの低下が起こることは間違いのないようである.そのメカニズムについてはまだ明らかにされていないが.腸管におけるコレステロールの吸収抑制,胆汁酸の排出促進,肝でのコレステロール合成抑制などが関与していると推測されている.今後はプロパイオテイクス特性を兼ね備えた菌棟を選抜し,さらにプロパイオテイクスの機能を高めるような素材を組み合わせ,コレステロール低下作用をもった食品の開発が期待される.