炎症性腸疾患と癌

摘要

罹病期間が10年以上の全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者が大腸癌の発生のhigh risk群とされ,定期的な内視鏡検査と生検が奨励されているのは周知のことである.潰瘍性大腸炎に合併するいわゆるcoliticcancerは, 一般の大腸癌と比較しどのような違いがあるのであろうか,coliticcancerは一般の大腸癌に比較してより若年者に合併し,多発する傾向があり,肉眼所見でびまh性に浸潤する病変の割合が高いとされている.