炎症性骨破壊におけるTh17細胞の役割－Th17細胞による硬骨細胞制御のメカニズム

摘要

関節リウマチ（rheumatoid arthntis：RA）は罹患率の高い（日本では約70万人）自己免疫性の関節疾患であり，重篤な場合には骨·関節の破壊が起こり，RA患者の運動機能は著しく損なわれる．残念ながらRAの予防法は確立されておらず，近年の抗リウマチ薬の進歩にもかかわらず，長期的には骨破壊をきたし，人工関節置換術などの外科的処置に頼らなければならない症例が多く存在する．そのため，RAにおける"自己免疫異常によって導かれる骨破壊"の磯序の解明が急務である．