骨腫瘍再利用-液体窒素による凍結処理骨を用いた再建-

摘要

液体窒素による凍結療法は，1962年にCooperによって脳腫瘍の治療に用いられるようになったのが最初である．整形外科領域では，1966年にGageらにより，骨への液体窒素効果の基礎的実験が行われコ，1969年にMarcoveらにより骨腫瘍に対する臨床応用が報告されて以来，主に良性骨·軟部腫瘍に対する局所補助療法の一つとして用いられてきた.歯科口腔外科領域では，癌に侵された自家骨を液体窒素処理して再建に用いる方法が用いられ，報告されている．そこでわれわれは，骨肉腫をはじめとする高悪性度の骨腫瘍に侵されたmassiveな骨を液体窒素による凍結処理後，再建として応用可能かどうかを検討してきた．