胃癌腹膜転移に対する標準治療とは

摘要

切除不能?再発胃癌に対する一次化学療法は，世界 的にもフッ化ピリミジン系薬剤+プラチナ系薬剤がベースであると認識されているが，共通する択一的なレジメンは存在しない.また，胃癌の転移形式は様々 であり，腹膜転移はリンパ節転移，肝転移とともに頻度の高い転移部位である.Maeharaらは，進行胃 癌（T2~4)に対して根治切除を受けたのちに再発し た119例のうち，51%が肝転移?肺転移?骨転移な どの血行性転移，44%が腹膜転移，12%がリンパ節 転移，22%が局所再発であつたと報告しており，血 行性転移に次いで多い転移部位である.