自治医科大学附属さいたま医療センターでの外科の対応

摘要

大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剝離術（ESD)が導入されてきているが，手技的難易度が高く，穿孔などの合併症リスクが高いことが知られている.したがって，ESDの適応については消化器内科医と外科医により十分に検討されたうえで施行されるべきである.今後，技術的向上ゃデバイスの開発が進められれば，ESDはより安全に施行され普及していくことが予想される.しかし，ESDの適応を検討する際やESD施行後に合併症が生じた際などには外科医の関与が必要であることには変わりはないであろう. ESDの適応についてはもちろhのこと，ESDによって生じた合併症への外科的対応が求められることがあるので，常日頃より外科医もESDの特性ゃ危険性の理解を深めておくことが必要である.