前十字靱帯胫骨付着部における骨性指標 3-D CTと肉眼?組織所見との対比

摘要

近年，前十字靱帯(anterior cruciate ligament ： ACL)の再建術においては，より解剖学的な位置に靱 帯を再建する解剖学的再建術が広く行われるようになつ てきている.この手術において重要な点は，より正確に 正常の靱帯付着部中央に骨孔を作成することである.大 腿骨においてはFerrettiらの報告により前十字靱帯付 着邰周囲にintercondylar ridge/bifurcate ridgeなどの 骨性指標の存在が報告され2)，手術の際にはこれらを参 考に骨孔を作成することが一般化してきている3).しか し，胫骨側において骨性指標の報告はなく，標準的な骨孔作成方法も存在しない.