バルボルの発明

摘要

読者は「バルボル」と言う名前をご存知だろうか。 「パルボル」（真空管電圧計Valve Voltmeter）、「オズク」（発振器Oscillator）、「オッシロ」（Oscilloscope）は無線技術者、ラジオアマチュアにとって3種の神器と称された。 いずれも真空管が発明されて初めて可能になった測定器であるが、基本的な計器「テスター」に加えて、身の回りになくてはならない道具であった。 それまでのメカ構造主体の電気計器から、能動素子の真空管を採用した近代的な電気測定器が出現した。 高周波とェレクトロニクス時代の幕開けを告げる測定器でもあった。 日本での普及は昭和10年代以降のことであろうか。