建材一体型太陽電池

摘要

太陽電池の生産量は近年急速に増加し，全世界の生産量は2000年には約280MWに達しており，なかでも日本は128MWを占め，世界最高の生産国となっている。 この日本の生産量拡大は，日本国内における太陽光発電システム普及促進策によるところが大きいが，日本においては大規模集中的に太陽光発電システムを設置する用地の確保が難しく，住宅やビルの屋根や壁などを利用した分散型システムの導入が中心となっている。このような太陽電池は従来，専用架台などを用いて建物に設置されてきたが，建物の外観を損なうことや設置コストが高くなるといった課題があり，太陽電池と建材の機能を併せ持った建材一体型太陽電池モジュールの開発が進められてきた。