建設投資が16年ぶりに60兆円を割り込み住宅着工数も115万戸に減少--建設経済研究所

摘要

2002年度は、建設投資全体で前年度比名目Δ6.0％の56兆8066億円と16年ぶりに60兆円を割込む。 政府建設投資は、2001年度2次補正予算の大半が2002年度に繰越されるものの、回の当初予算額の大幅な削減が響き、前年度比で名目Δ9.4％と昨年度と同程度落ち込む。 民間住宅投資も住宅ローン減税など住宅取得環境は引き続き良好なものの、消費者心理は依然として改善の足取りは重く、同Δ4.1％と3年連続の減となる。 民間非住宅建設投資は、投資環境の悪化から、基調としては減少が続き同Δ1.8％となる。 2003牛度は、建設投資全体で前年度比名目Δ4.2％の54兆4249億円となる。政府建設投資は、公共事業予備費が計上されず、それを除く当初予算は横這い、また補正による新たな追加投資が行われないという前提では、前年度比で名目Δ6.9％と落ち込むことが見込まれる。 民間住宅投資も持家及び分譲など一部に下げ止まりの兆しも見られるが、本格的な回復までには至らず、同Δ2.7％と減少基調が続く。 民間非住宅建設投資も、建築·土木ともに好材料に乏しく、マイナス基調で推移し、同Δ1.2％となると予測される。