道路交通安全を考える：自動車の安全技術－その現状と進化

摘要

自動車をできるかぎり安全なものにする。 その方策を組み立てるためには、人と車が事故へと踏み込んでゆく連鎖のプロセスを、いくつかのステージに分けて考える必要がある。 （1）まず、危ない状況に踏み込まないように運転する、できることが望ましい。 （2）しかし人間が車を操るかぎり、ミスや偶然の重なりによって危険な状況に直面することはあり得る。 その状況をできるだけ早く確認し、回避できるかどうか。 （3）避けられず衝突してしまった場合、乗員が身体に大きな損傷を負わないよう、できるかぎり保護する。 （4）その事故に関わった乗員以外の人々、例えば歩行者、衝突相手の車の乗員なども、可能な限り傷害を負わないようにしたい。