炭素繊維強化プラスチックリサイクル技術を開発

摘要

炭素繊維強化プラスチック（CFRP）は樹脂と炭素繊維からなる複合材料で，密度が小さく，強度が大きく，弾性率が高いことから軽量化に不可欠な材料である。そのために釣竿などのレジャー用品，飛行機や人工衛星の部品などの航空·宇宙材料，風力発電用ブレードなどのエネルギー関連材科など，幅広い分野で用いられている。今後は燃費向上のために自動車分野への大量導入が進んでいくと予想される。一方，CFRPはマトリックス樹脂として熱硬化性エポキシ樹脂を使用しているケースが多いことから，リサイクルが難しい材料である。そのため現在は大部分が埋立て処理されているが，今後のCFRP利用量の増大と廃棄物処分場の逼迫した状況を考えると，適正なCFRPリサイクル技術の開発が不可欠である。