生分解性プラスチック，バイオプラスチック複合材料の評価手法と国際標準規格

摘要

高分子複合材料は，軽量，易成形性，耐薬品性，耐候性，高比強度，高比弾性率等の特長により，いろいろな産業分野で広く用いられている。しかしながら，使用後の処理においては，マトリクスと強化材·充填材を分離して処理する必要もあり，コスト·手間がかかることが問題となっている。高分子複合材料のマトリクスである高分子材料は，石油を主たる原料としている。石油資源の枯渇や二酸化炭素の発生抑制を視野に入れて，新たな高分子材料が開発されている。すなわち，生分解性プラスチックとバイオマス由来プラスチック（バイオマスプラスチック）である。これらの新規プラスチックが幅広く用いられるようになれば，生分解性プラスチックやバイオプラスチックをマトリクスとする複合材料の使用も拡大すると考えられる。