通勤輸送のキーノート－6：「サイバーレールから見た通勤輸送」

摘要

広い意味でのサイバーレールはインターモーダル輸送の情報基盤であるが，狭い意味でのサイバーレールは鉄道を中心とした公共交通の旅客案内である．案内という言葉を使用しているため，付帯的な機能と捉えられがちであるが，サイバーレールが旅客案内を行うのは，それが旅行者に便利であるという側面もあるが，事業者にとって有益である点が大きい．個人の移動要求に合わせて自分で運転する自動車交通に比べて，公共交通は，個人が自分の要求を既存のサービスに合わせる必要があり，その点を敬遠する旅行者が多い．公共交通を利用しながら，出来るだけ旅客の要求に合わせた形の輸送として提供できるようにすることが今後の繁栄の基本であると思われる．