国際熱核融合実験炉（ITER）における保守ロボットの耐放射線機器開発

摘要

ITERプラントの保守の観点から，まず最初に，実際に建設が進められているITERの保守技術について，2016 年より製作フェーズに移行し，本格的な製作を行う保守ロボットの概要を述べる．次に，これまで実施してきた耐放射線材料データなどを踏まえて，保守ロボット構成部品の放射線による故障要因を故障モード影響解析（FMEA：Failure Mode Effect Analysis）を利用することにより明確にする．この結果を受けて，日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所の協力を得て実施している保守ロボットの耐放射線機器開発について，構成部品である機械電気部品（モータ，モータ回転検出器，ケーブル，コネクター，Oリング，リミットスイッチ，カセンサーなど）や，光学部品（レーザ溶接用ファイバー及びレンズ，ミラー，カメラなど）の要求条件とその開発状況を報告する．