分散情報のサイズを考慮したQRコードにおける秘密分散法

摘要

本稿では，秘密分散法を用いて複数のQRコードに秘密情報を分散させ，秘密情報の復元に必要な数のQR コードが集まらないと秘密情報が得られない手法を提案する．提案手法では，QRコード内にある文字データを読み取る際，読み取りに関係がない冗長領域があることに着目し，この冗長領域に情報を埋め込む．しかしながら，埋め込みに使用する冗長領域は限られているため，サイズが大きい秘密情報を埋め込むことができない場合がある．そこで，QRコード内にある文字データも分散情報の一部として活用することにより，冗長領域に埋め込む分散情報を削減する．また，本稿では提案手法の安全性をエントロピーを用いて評価する．