コンピュータ大貧民

摘要

大貧民は，我が国で最もポピュラーなトランプゲーム のーつである。修学旅行のときなどに，プレイされた方 も多いのではないだろうか． このゲームは，1960年代 に日本で生まれたといわれており，海外では，ほとんど プレイされていないようである． さまざまな別名があり， 「ど貧民」，「大富豪」，「階級闘争」などとも呼ばれている． 各ゲームの順位が次のゲーム開始時の有利不利に影響す る点が特徴で，勝者をよ り有利にするゲーム性から大富 豪の名称がついたといわれている． また，ローカルルー ルが数多く存在することも大きな特徴である． ローカル ルールには，一度負けだすとなかなか逆転できないとい う，ゲーム本来の欠点を補正する方[h]に働くものが多い。 すべてのローカルルールに共通の，大貧民を最もよく特 徴づけるルールが「カード交換」である． 大貧民におい ては，川頁位は，手持ちのカードがなくなった順番に，大 富豪，富豪，平民，貧民，大貧民（ど貧民）のような身 分として表現される（平民は複数存在し得るが，存在し ない場合もある）． そして，第02ゲーム以降は，カード 配布後からゲーム開始時までに，大貧民は大富豪6: 2枚， 貧民は富豪に1枚，手持ちの最も強いカードを差し出さ なければならない． この「カード交換」のことを「税金」 または「献上」と呼ぶ．