環境対策のための排水濃度計測，その取り組みと役割：ビール工場の廃水処理管理における濃度計測

摘要

サッポロビールは水質汚濁防止法制定に対応すべく1968年に活性汚泥法による廃水処理設備を全工場に導入してきた。オイルショック以降は曝気電力の削減や廃棄汚泥の削減が求められ，1988年静岡工場にUASB方式嫌気性廃水処理設備を設置したのを皮切りに，現在では全8工場中7工場に嫌気性廃水処理設備が導入されている（写真1）。 嫌気性廃水処理は負荷の変動に強いことから，活性汚泥法に比べ管理は比較的容易と認識されているが，同じ生物処理法であるゆえ，管理方法を間違えるとトラブルが発生することに相違はない。 当社では過去のトラブル事例から，嫌気性廃水処理の運転管理の標準化がなされているが，今回その運転管理について紹介する。