ノートPCの市場動向

摘要

1985年に，世界初のラップトップPC T1100を欧州で発売し，翌年には，J-3100を国内で発売して，東芝はノートPC市場を創出した。 以後，ノートPCは順調にその活躍の場を広げ，2004年には，全世界で年間49百万台のノートPCが出荷されるまでの市場規模に成長した。 ノートPC用無線技術の普及もあり，携帯電話と並ぶユビキタス時代の主役として，ノートPCはビジネスシーンでたいへん重要な役割を果たし始めた。 メールのやり取りやドキュメント作成はもちろん，プレゼンテーションツールやセンタサーバアクセスなど，職場のデスクで行われているほとんどの作業が，ノートPCを使って，外出先などの遠隔地からでも実現できるようになっている。 そのため個人においては，ノートPCを使いこなすことにより，場所や時間の制約を受けない働き方が選択でき，より効率的な業務遂行が可能になる。また，企業においては，ノートPCの活用度合いが，経営戦略を策定するうえで頼りとするIT（情報技術）システムの効率を左右するので，企業業績にも影響を与え始めている。