セラミックス吸収材を用いた二酸化炭素回収システム

摘要

東芝は，独自に，みずからの体積の400倍の二酸化炭素（CO{sub}2）を吸収できる画期的なセラミックス吸収材を開発した。 この材料は，リチウムシリゲート（Li{sub}4SiO{sub}4）が主成分で，550～650℃でCO{sub}2を吸収して，800～850℃で放出し，CO{sub}2の吸収·放出を可逆的に繰り返し行うことができる。 また，われわれはこの材料を産業用ボイラに付設して，燃焼排ガス又は燃焼前の燃料中の炭素成分からCO{sub}2を回収し，オンサイトでCO{sub}2を供給できるCO{sub}2分離回収システムも開発している。 吸収材ペレットを充填（じゆうてん）した固定床反応器によりシステムの特性を評価した結果，性能，コストの両面で，従来技術に勝るポテンシャルを持っていることがわかった。