悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫·非ホジキンリンパ腫)

摘要

近年悪性リンパ腫に対する治療開発は活発化しており，2011年には多くの大規模臨床試験や新薬開発，新 規治療法に関する重要な研究結果が報告された。本稿で は特に注目される重要な発表に焦点をあてて解説する。HLでは主に欧州から大規模臨床試験の結果が報告さ れた。また新薬では特にCD30に対するモノクローナル 抗体薬剤，brentuximab bedotinの極めて有望な成績が 注目される。ドイツではGerman Hodgkin Study Group (GHSG) がHLを対象にした大規模臨床試験を継続的に実施して いる。2010年には予後不良因子を持たないearly stage HLに対するdoxorubicin, bleomycin, vinblastine, dacar-bazine (ABVD)とinvolved field radiotherapy (IF-RT) におけるABVDのコース数と放射線治療の線量に関す る試験が公表され，ABVD 2コースと20 GyのIF-RTが 至適治療と考えられることが報告された。