単層ラチスドームの座屈応力度に関する分析と断面算定への応用

摘要

単層ラチスドームの設計では, ドームの形状，支持条件, 接合部特性, 形状初期不整等の幾何学的条件及び荷重条件に応じて座屈性状を把握するのことが不可欠であり, 基本的課題でもある。 単層ラチスドームは，骨組とシェルの両方の力学的特性を有し，両者の特性を反映した複雑な不安定現像が生起する。 この不安定現象は，雪や風による不均一な荷重の影響を受けるものと想定され, 偏戟荷重を受ける場合の単層ラチスドームの座屈荷重や部材座屈応力度に関する研究が蓄積されてきた。 しかし，偏戟荷重を考慮して設計されたものを対象とした分析はほとんど進んでいない。