ドップラーライダ

摘要

三菱電機は2000年に光ファイバ部品で構成したドップラーライダの開発に成功し，その後，広い範囲での風速計測を目的とした長距離型ドップラーライダの開発を進めるとともに，全光ファイバ型ドップラーライダの商品化を行ってきた。長距離型ドップラーライダは設置環境の影響を受けないよう機器をシェルター内に格納しており，大気に放射するレーザ光を2枚の反射鏡で構成するスキャナ装置を介することによって全天半球の任意の仰角，方位への走査を可能としている。小型ドップラーライダは三脚上に設置する光アンテナ装置と，本体装置の2つの装置で構成しており，装置の可搬性を高めたドップラーライダである。本稿では当社がこれまでに開発した長距離型及び小型ドップラーライダについて述べるとともに，現在開発を進めている風力発電用途に特化したドップラーライダについて述べる。