構内無線LANシステム

摘要

近年，企業内においても構内LAN (Local Area Network)が構築され，データ通信ネットワークのIP (Internet Protocol)化が浸透してきた。 また，無線を使ったデータ通信方式として，2.4GHzや5GHz帯の無線LANシステムを利用した構内無線LANを導入する企業が増加している。 一方，音声通話については，アナログ又はデジタル方式によるレガシー系の電話システムから，通信コストの削減，ネットワークの共通化が可能なIP方式に移行が進んでいる。 これに対応し，従来のPHS (Personal Handyphone System)，コードレス電話等に代わる構内無線電話システムに適用する“構内無線LANシステム”を開発した。 このシステムの主な仕様，特長は次のとおりである。 1.使用周波数：2.4～2.497GHz/5.15～5.25GHz；2.無線アクセス方式：IEEE802.11b及び802.11a準拠；3.基地局の置局設計，変更が容易なバーチャルセル構成；4.音声通話品質を確保するQoS (Quality of Service)，同時通話数制御機能；5.基地局間をまたがる移動の際にも通話に支障が出ない高速ハンドオーバー機能。