高負荷メタン発酵処理装置UASB-TLP

摘要

廃水の生物処理法は好気性処理と嫌気性（メタン発酵）処理に大別される。 嫌気性処理は動力費が低く、発生するバイオガスからエネルギー回収が可能であり、汚泥発生量も少ないといったメリットがある。 しかし、運転管理の困難さや、単独では十分な処理水質が得られないこと、臭気の発生など問題点も多く指摘されていた。 このため、一部の大規模設備を除くと、工場廃水処理に適用される例は多くなかった。 一方、食品工場においては規格外製品など少量ではあるが非常に濃厚な廃液が発生するケースが多い。 その多くは廃棄物として場外処理されているが、廃棄物削減のために場内処理とした場合、メタン発酵処理を選択するメリットは大きいと考えられる。 さらに、近年CO2削減の必要性が高まっており、メタン発酵処理の特徴（処理動力費低、エネルギー回収、汚泥発生量低）が注目されつつある。