ピーマンの接ぎ木育苗法と栽培

摘要

宮崎県のピーマン栽培面積は、促成一二二〇ha、普通五六ha、ハウス抑制一一ha、その他二haで合計三八九haとなっており、古い産地は既に三五年の歴史を持つ。 一〇a当り収量は、促成一〇.五t、普通（雨よけ）四.九t、ハウス抑制五.〇tと安定しているものの、最近では各種土壌病害の発生が増加し、その対策が産地で大きな課題となっている（表1）。 さらに全国的な問題として、二〇〇五年の臭化メチル全廃を控え技術対策の確立が求められている。 当農試では生物工学的手法によるピーマンの病害抵抗性品種の育成に取り組み、研究継続中である。 その一環として病害抵抗性ムロ木品種として活用できそうな系統がいくつか見られた。 そこで、土壌病害に対する耕種的対策の一つとしてピーマン接ぎ木栽培技術について検討したので紹介する。