広島県芸北町における簡易施設を用いた切り花生産－宿根カスミソウ生産の事例－

摘要

広島規山損郡芸北町の花き生産は寒冷多雨で冬季には豪雪地帯となるので、花きの生産は夏秋栽培が主体で、広島市中央卸売市場の近郊型産地として多品目少量生産の産地を形成している。 主要品目は宿根カスミソウ、リンドウ、宿根スターチス、コスモス、スターチス、シヌアータ、キクで、その他シヤクヤク、カキツバタなどが生産されている。 面積的には露地栽培が多く、施設化率は三割程度である。 そのなかで宿根カスミソウは昭和五十三年から栽培が始まり、現在は八戸が一二haを栽培している。 六月から十一月にかけて約一三万本を広島市中央卸売市場へ出荷し、七月から十月の四カ月間でのシェアは五割で、損内最大の夏秋切り産地として位置づけられている。