新潟県におけるチューリップ球根、切り花生産一生産動向、技術と課題－

摘要

新潟県ほ日本を代表する球根産地である。 しかし、昭和63年からオランダとの隔韓検疫に対する2国問協定による球根類の輸入自由化が始まった。 これを契機に輸入球根が急増する中で、県の産地戦略として球根養成栽培と切り花生産をドッキングすることによって、球根産地の利点を生かした付加価値の高い切り花産地への転換を図ってきている。新潟県でのチューリップ球根生産は大正3年に始まる。 当初は水田裏作への導入であったが、かんがい施設の整備に伴い広大な砂丘地へも導人が行われていった。砂丘地の特徴として地温の上昇が急敵であり、このためチューリップ球根の花芽分化の発達が早い。 このことから優良な促成切り花用球根産地として生産が飛躍的に拡大していき、現在では生産量の半数以上が砂丘地産となっている。 しかし、平成5年以降の県内球根生産は輸入球の増加などにより減少傾向となってきている（図1）。