高泌乳牛における繁殖障害の危険性を無くすタンパク給与（1）－反芻胃を中心とした新たな観点と誤解の排除

摘要

最近までの数十年間の国内外の研究により，栄養管理次第によって反袈動物の繁殖効率は大きな影響を受けることが明らかになった。日本でも，動物生産にかかわる多くの飼育者や獣医師が栄養管理の重要性を認識し，上手にコントロールすることが，疾病予防を含めた生産効率のために必要であるという認識は常識になってきている。その一方で，根底にあるメカニズムは複雑で広範であるため，また現在においても未解明な点も多いために，理解しにくいことも事実である。